制作理由
フィルムの現像を自分でやるのは、機材をそろえないといけないから大変。だけど、スキャンなら自分でもできるのでは?と考え、自前の3Dプリンター(Anker Make M5)で自作の筒を作ってみました。(↓Ver0.1)

試行錯誤 1
まずVer0.1はBlenderを用いて簡易にモデルを作ってみたものです。
この筒を作るにあたって以下の条件を満たす物を作成しました。
・Canon EF100mm f2.8の先にぴったりくっつくこと
・6コマごとにフィルムを装填できる板(以降マガジンと呼ぶ)を作成する。
・フィルムとCanonEFカメラのセンサー面の平行性の確保
このあたりでしょうか。
試しに作ってみたにしてはうまくいったのですが、改善点も多数発見しました。これは同時にVer0.2にて改善されました↓
・マガジンのコマとコマの間に仕切りを作成することで平面性の向上
・本体パーツの精度向上のため爪を作成。
・マガジンスロットの精度改善
・フェルトを使用した安定性の向上
が↓です。

試行錯誤 2
Ver0.2でもきれいに作成できたように感じたのですが、少し耐久性に難ありで、修正をすることにしました。
修正点(Ver 1.0)
・組み立てにアロンアルファを使用(剛性確保)
・レンズ接続部分の精度向上による平面性の向上(Ver0.2比)

特段大きなアップデートはしませんでしたが、個人でちまちまスキャンする分には十分だなといった印象になりました。
最終的なスキャンスペック?はこんな感じになりました。↓
・フルサイズ一眼にて60%クロップで撮影(Canon 5DsRにて3000万画素程度)
・スキャンの光源はスマホに白画面を表示させ、暗い環境でスキャン
以下、Ver1.0でスキャンしたフィルム写真です。(拡大できます。)
まとめ
金をかけたくない。という不純な理由から自分で作ってみたい。という気持ちに代わって始まったプロジェクトでしたが、何とか着地できたかなと感じております。これ以上のクオリティが欲しいとなったらさらに時間がかるのでまた今度になりそうです。